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2012年9月

整理解雇の4要件(マンガ労務相談16)

Ido2dai

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登場人物はこちら

 整理解雇とは、会社が経営不振などの経営上の理由により、人員削減を目的として行う解雇のことを言います。

 要するにクビ切りですから、仕事を失った従業員は多大な影響を受けます。
なので、経営不振だから即整理解雇ということは認められず、「整理解雇の4要件」を満たす必要があるとされています。

 

          「整理解雇の4要件」   

①人員削減の必要性
②解雇回避義務
③被解雇者選定の相当性
④手続きの妥当性(労働組合や従業員に対する説明協議)

①は、必要性の程度をどのように考えるか問題になります。
以前は人員削減をしなければ倒産するという状況が必要とされていましたが、、最近では、高度の経営危機にあるという状況であれば必要性を認めるという裁判例が増えています。

②は希望退職、配転、役員報酬の減額など、解雇を回避する努力をしていたか、ということが問われます。

③は勤退、勤務成績、勤務態度、会社への貢献度など、解雇者を選定する基準が合理的であるか、ということが問われます。

④は解雇する従業員、または労働組合に対して、上記①から③の事項の説明など、なぜ整理解雇が必要なのか、誠意をもって説明・協議することが求められます。

「4要件」という言葉が使われてますが、最近の裁判例は「4要素説」が主流となっています。

つまり、4要件を満たさなければ整理解雇ができないということではなく、①から④は解雇権乱用を判断する際の要素であり、どれかの要素が欠けても、他の要素がこれを補えば解雇は有効であるという考えです。

 法律論はさておき、整理解雇をする際、特に重要なのは④の「従業員への説明・協議」だと思います。

 トラブルになる企業は、やはり十分な説明をしていなかったり、陰湿な方法で解雇を迫るようなことを行っている場合が多いです。

 会社も生き残りのために必死なのは仕方がないことですが、人間は感情のある動物、不利益を求めるなら、誠意をもって説明することは避けて通れません。

 説明し納得を求めると言っても、普段から労使関係が良好でないと、なかかな納得を得られないものです。
「会社の言っていることは信用できない」ということで、モメることになります。

 しかし、従業員側も会社のせいにするばかりでなく、どうしてこのような状況になってしまったのか、自分たちにも甘えがなかったのか、しっかり考える必要はあるでしょう。

 

 

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社会保険料算定で、通勤手当除外の検討

9月12日の毎日新聞の記事から

「厚生労働省は11日、給与所得とみなして社会保険料の算定対象に含めている通勤手当について、算定の対象外とするか否かを議論する検討会(座長・辻泰弘副厚労相)を設置した。

 定率で天引きされる保険料は家が会社から遠くて通勤手当が高い人ほど負担が重く、「居住地で差がつくのは不公平」との指摘もあるためだ。
しかし、平等にすれば保険料率全体の引き上げにつながる可能性もあり、同省は慎重に検討して年内に方向性を示す。

 厚労省は年金、医療、労働などの保険料を計算する際、通勤手当を「生計費の一部」とみて所得に含めている。ただ、基本給は同じなのに通勤手当が違うことで、月1万円以上の負担格差が生じる例もあるという。

 一方、通勤手当を算定対象から外すと保険料収入が大幅に減り、保険料率をアップする必要が出るかもしれないという。国会で通勤手当を外すよう訴えてきた辻座長は初会合で「見直しは必要」と問題提起したが、同日は保険料の減少幅などを試算、影響の検証から始めることで落ち着いた。」

あまり大きな記事ではありませんでしたが、会社の人事労務担当者にとっては大きなニュースではないでしょうか。

検討に入った段階なので、詳細についてはまだ何とも言えませんが、今後の動きを注意深く見守りましょう。

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